Zendeskが支えるコンタクトセンターのパーソナライゼーション | Bright Pattern

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近年、カスタマーサービスにおける「パーソナライゼーション」がこれまでになく重要視されています。競合他社との差別化や、AIとの分業、チャネルの多様化などによって、パーソナライゼーションを追求する傾向は日々強まっています。

この記事では、コンタクトセンターがパーソナライゼーションを強化するにあたってCRMシステムがどのように役立つのかを解説します。あわせて、CRMシステムの1つである「Zendesk」と、コンタクトセンターシステムの「Bright Pattern」の統合について紹介します。

Zendeskと親和性の高いコンタクトセンターシステムを探している方や、Zendeskをコンタクトセンターでもっと活用したいと考えている方はぜひ参考にしてください。

Zendesk(CRMシステム)が支えるコンタクトセンターのパーソナライゼーション

ZendeskのようなCRMシステムは、カスタマーサービスのパーソナライゼーションには欠かせません

ではまず、CRMシステムの活用がコンタクトセンターにもたらすメリットを4つ紹介します。

メリット1. 顧客の背景や過去の行動履歴がわかる

コンタクトセンターでCRMを活用すると、顧客の氏名、年齢、住所といった基本情報のみならず、これまでの購買記録や過去の問い合わせ履歴などを一括で管理・閲覧することができます

ひとりひとりの顧客情報を蓄積していけるので、対応中のお客さまがどのような商品やサービスに興味をもっているのか、過去に何に困ってきたのかをデータから正確に把握することが可能です。どの程度のロイヤルティを獲得できているか推察する際にも役立ちます。

顧客行動を地続きで追えるなら、お客さまからヒアリング済みの話や、対応済みの案件を繰り返す必要がありません。業務や対応の繰り返しが発生しないので、オペレーターの業務効率は向上し、コンタクトセンターの生産性も向上します。

何よりも、エフォートレスな顧客体験の実現が可能です。エフォートレスな顧客体験が確立されると、安定的に高い顧客満足度を獲得していけます。

メリット2. VOCを収集・蓄積できる

コンタクトセンターは鮮度の高いVOCを収集できる場です。電話を含め、問い合わせ内容の全てを過去から追うことのできるCRMは、まさにVOCの宝庫と言えます。

カスタマーサポートのパーソナライゼーションを実現するには、VOCの活用が必要不可欠です。企業が一方的に想像する顧客ニーズと、リアルに顧客が抱えているニーズには少なからず齟齬が発生するからです。

リアルなVOCが把握できると、FAQの見直しやWebサイトの動線の見直しなど、お客さまの自己解決率を向上させるための施策を打ちやすくなります。

メリット3. オペレーターの応対品質改善が図れる

蓄積された顧客情報やサポート情報をナレッジベースとして社内で共有するなら、新人オペレーターの教育に活用することが可能です。モデルケースとしての情報を豊富にし、似たような事例が発生した際の参考例として参照することができます

参照できる事例が充実すると、新人教育が効率的かつ実践的になるだけでなく、オペレーターの応対品質の均一化を目指していけます。オペレーターの応対品質がそろっていると、ブランドイメージが一定に保てるので、ブランディングの側面でもメリットへと繋がります。

メリット4. オペレーターのストレスを軽減とカスハラ対策

コンタクトセンターのオペレーターは「感情労働」であると言われます。また、モニタリングによって常に監視下に置かれているなど、ストレスフルな環境での業務が求められやすい業種でもあります。

離職率の高さが長年の問題になっている通り、オペレーターは業務において多様なストレスにさらされていることを忘れないようにしましょう

オペレーターが抱えるストレスの原因には、以下のような要素が挙げられます。

  • クレーム処理
  • カスタマーハラスメントへの遭遇
  • 覚えることが多い
  • ノルマに追われる
  • 人事評価が不透明
  • キャリアアップが難しい

このようなストレスに対して、メンタルケアを定期的に実施することで対処するコンタクトセンターは少なくありません。

コールセンター白書2022に掲載されたデータを見ると、オペレーターやSVのメンタルケアに関して、80.5%が「上長などが相談に乗っている」と回答しています。「産業医やなどの専門家と契約し窓口を設けている」と回答したのは39.6%にとどまりました。

同白書も指摘する通り、メンタルケアに関する現状には、「属人化」という別の問題が絡んでいます。メンタルケアが属人化していると、ストレスの原因が職場の人間関係であった場合に、解決できないリスクが発生します。また、相談に乗っている上長にもストレスが蓄積していくので、いずれ共倒れになる危険も否定できません。

ストレスに関する根本的な解決・予防策がないとオペレーターはいずれ消耗してしまいます。

CRMと優れたコンタクトセンターシステムが統合・活用できていると、システム的にオペレーターを強力にサポートし、物理的なストレスの原因を事前に回避することが可能になります。どういうことでしょうか。

たとえば、対応中のサポートに対して必要な情報がすぐに出せないときをイメージしてください。お客さまが電話越し、またはチャット越しに待っていて、少し焦っていたりイライラしたりしている様子が見受けられます。のんびりと顧客データを探すことはできません。

オペレーター側にも焦りが生じ、フラストレーションが溜まっていきます。このような時、必要な情報をすぐに表示できるなら、それだけでも複数のストレス予備軍を排除することがで可能です。

膨大な顧客データから必要な情報を探すストレスがなく、その分丁寧な対応を心がけられます。連鎖的にサポートの質が上がり、お客さまからのクレームという大きなストレス回避に繋がっていきます。

オペレーターを悩ませるストレスの中でもとくに大きな原因となるのが、「カスタマーハラスメント(カスハラ)」です。「カスハラを事前に防ぐことは難しい」と思われますか。悪質なカスハラの一想定として、同一人物が複数のチャネルから同じ内容の意見やクレームを送ってくることがあります。

CRMによってチャネルごとの管理ではなく顧客ごとの管理ができていると、同一のお客さまが複数チャネルで問い合わせてきていても、一目で内容や頻度を見ることができます。そのため、電話対応においてオペレーターはいち早く適切な対応をとれます。

カスハラになり得るケースを事前に見つけ、嫌がらせが本格化・悪化する前に手を打つことが可能です。企業がオペレーターを守るにあたり、CRMは大きな役割を果たします。

コンタクトセンターにおいてCRMを利用するメリットは多面的に存在します。ここで紹介した4つはあくまでも代表例に過ぎません。しかし、CRMによるデータ管理・蓄積は、コンタクトセンター全体の業務効率化や品質改善、生産性向上、オペレーターの保護にも繋がっていきます。

Zendeskと親和性の高いコンタクトセンターシステム「Bright Pattern」

CRMによるメリットを最大限活かすには、利用中のCRMツールと親和性の高いコンタクトセンターシステムを選ぶことが重要です。ここからは、CRMツールの代表例「Zendesk」にフォーカスして、Zendeskと親和性の高いコンタクトセンターシステム「Bright Pattern」との統合について解説します。

Zendeskとコンタクトセンターシステムを統合するとなると、「すでにZendeskを使い慣れているので、統合による変化は最小限に抑えたい」「なるべくオペレーターに負担をかけたくない」と思われるはずです。

安心してください。 ZendeskとBright Patternの統合であれば、Bright Patternの機能をZendeskに簡単に組み込むことができます

ユーザーインターフェースはZendeskのままにBright Patternを統合することが可能です。統合によってオペレーターに新たな負荷をかける心配はありません。BrightPatternの機能を使うために、複数のタブを行き来する必要もありません。

「統合と言っても、使用時にはそれぞれのシステムに毎回ログインしないといけないのだろう」と想像されるかもしれません。Bright Patternなら、ログイン作業においてオペレーターに負担をかけることはありません。ZendeskかBright Patternのどちらか一方にログインするだけで両方にログインできるからです。

ログイン作業は、オペレーター業務の中では非常に些細な作業かもしれません。しかし、ログイン作業に手間をかけなくて済むようにするだけで、従業員のストレスフリー化やエフォートレス化が促進されます。オペレーターは、ログインよりも重要な業務に集中できるのです。

ZendeskとBright Patternを統合すると、活用できる機能が拡張されます。具体的にどのような機能が拡張されるでしょうか。

Bright Patternはオムニチャネル対応のコンタクトセンターシステムなので、zendeskのウェブチャットに対応できます

たとえば、 Bright Patternはオムニチャネル対応のコンタクトセンターシステムなので、ウェブチャットに対応できます。

メールアドレスを元に顧客の認証をした後、Zendeskのチケットを上の参考画像のようにオペレーター画面の左側に表示します。これにより、オペレーターやチャネルが変わってもパーソナライズされたカスタマーサポートを提供できるので、顧客体験や顧客満足度の向上が期待できます。

その他に拡張される機能についても一部を紹介します。

【拡張される機能例】

  • シングルサインオン
  • シナリオから Zendesk データにアクセス
  • シナリオから Zendesk のオブジェクトを作成またはアップデート
  • スクリーンポップアップ
  • Zendesk のケース履歴の一部として通話とチャットの詳細を伝える
  • チャットのトランスクリプションや記録の URL を含む
コンタクトセンターシステムによるチャットセッション終了後、テキストの内容をZendesk側に保存、タグ付けなどをしてチケットを更新できる

Zendesk上でのデータ更新についても説明します。チャットセッションの終了後は、テキストの内容をZendesk側に保存し、上の画像のようにタグ付けなどをしてチケットを更新します。これで常にZendesk上のデータを最新のものにマージできます。オペレーターが手動でデータを入力する必要がないので、業務を効率化し、オペレーター一人当たりの生産性向上も見込めます。

統合によるセキュリティの心配はなし

すでにZendeskを活用している企業の中には、Zendeskのハイセキュリティな側面に魅力を感じている方もいるでしょう。Bright Patternと統合することでセキュリティが甘くなるリスクを心配されますか

現在Zendeskは、GDPR(欧州連合および欧州経済地域-EEA内のすべての個人のデータ保護とプライバシーに焦点をあてた欧州連合による規則)、HIPAA(保護された健康情報-PHIの適切な使用と保護の要件を定義した米国連邦法)などの基準に準拠しています。

Bright PatternもZendeskと同様にGDPR、HIPPAに準じています。加えて、TCPA(電話勧誘と自動電話機器の使用を制限する米国連邦法)、PDI-DSS(クレジットカード情報とその取引情報を保護するための一連の国際セキュリティ標準)にも即しています。

そのため、金融サービスや医療、BPOといった最高度のセキュリティと、コンプライアンスを必要とする分野においてでさえ安心して活用可能です。ZendeskとBright Patternの統合によって総合的セキュリティが落ちる心配はありません。

▶Bright Patternのコンプライアンスに関する詳細:https://brightpattern.cba-japan.com/feature/compliance/

最後に

Zendeskは国内で人気のCRMシステムである一方、海外製品のため日本語による十分なサポートが受けられないというデメリットが挙げられています。Bright Patternが「Zendeskと親和性が高いコンタクトセンターシステム」となると、サポート体制やサポートにおける言語を心配されるかもしれません。

Bright Patternは弊社による日本語での丁寧なサポートを提供しておりますのでどうぞご安心ください。

Bright Patternは、複数システムとのシームレスな統合、機能の拡張、そしてパーソナライゼーションを実現できるコンタクトセンターシステムです。Bright PatternやZendeskとの統合について詳しくお知りになりたい方は、ぜひお気軽に弊社までご相談ください。