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コールセンターの人材課題に終止符を|AIで実現する現場支援

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コールセンターは顧客接点の最前線でありながら、人事異動や離職により常に人の出入りが激しい部署です。この人材の流動性と慢性的な人材不足が重なり、高水準で均一な応対品質を維持することは非常に困難であると言えるでしょう。

この記事では、コールセンターが直面する主要な人材課題を2つ取り上げ、それらに対処しながらAIで応対品質を均一化する方法を解説します。また、オペレータを支援するAIソリューションとして、Bright Patternの新機能「エージェントアシスト」についても紹介していきます。

この記事が解決するお悩み

「コールセンターの業務が複雑すぎて、オペレータのスキルが追いつかない」

「スーパーバイザーや品質管理の負担を減らしながら、対応品質を均一化したい」

「新人オペレータがすぐに辞めてしまうのをどうにかしたい」

「対応品質のばらつきが顧客満足度を下げてしまうのを防ぎたい」

「優秀なオペレータが減ってしまって、業務が回らない」

 

 

  

 

 

コールセンターが直面している人材課題はいくつもありますが、主な課題として2つに絞って考えていきましょう。

高い離職率

1つ目の課題は高い離職率です。

コールセンターは離職率の高い業種として知られていますが、実情はどうでしょうか。「コールセンター白書2024」から、「オペレータ全体の離職率」と、「新人スタッフの離職率」について以下のグラフで比較します。

「オペレータ全体の離職率」と、「新人スタッフの離職率」について以下のグラフで比較します。
出展:「コールセンター白書2024」

「オペレータ全体の離職率」と比較すると、「新人スタッフの離職率」の「21〜30%」が18%、「31%以上」が16%と、高い傾向があることが見えてきます。

離職についてさらに絞り込むと、「新人オペレータの早期離職」が課題になっていることがわかるでしょう。

同書による「今後実施予定の既存スタッフに対する離職予防施策」の調査では、「研修など人材教育プログラムを充実させる」(32.4%)が最多の回答となりました。

新人スタッフの早期離職を防止するため、オペレータの教育や研修、フォロー体制の強化といったニーズが高まっていると言える調査結果です。

新人/ベテランに関わりなく、一般的にオペレータの離職には以下のような理由が列挙されます。

  • 煩雑な業務
  • クレーム対応への疲弊
  • ノルマ未達によるストレス
  • 覚えることが多すぎる

応対業務への疲弊や、オペレータとしての自信の低下は、離職率へと直結します。オペレータの早期離職防止には、技術的および精神的なフォローと幅広いサポートが必要だと言えるでしょう。

優秀なオペレータの減少

2つ目の課題は優秀なオペレータの減少です。

コールセンターのオペレータ業務は年々複雑化していますが、くわえて最近は、コールセンターの業務範囲が拡大傾向にあります。

コールセンタージャパン2025年3月号」には、「業務範囲の拡大に対応しながら、品質を維持・向上することに苦労している」という現場の声が指摘されています。

コールセンターの業務範囲拡大や、企業によるサポート内容の多様化を背景として、各オペレータに求められる業務やスキルは高度化を極めています。結果として、「優秀なオペレータ」の確保がより重要です。

一方、慢性的なオペレータ不足の一要因として、オペレータの採用・育成がますます厳しくなっています。手間や時間といったリソースが別の課題として立ちはだかるからです。

また、離職率が高い職種において優秀な人材に定着してもらうのは非常に難しいと言えます。

 

2つの人材課題はいずれも慢性化していて、すぐに解消できるものではありません。また、2つの課題が掛け合わさると「優秀な人材の離職」というさらに大きな課題を生み出します

高い離職率と優秀なオペレータの減少、そして優秀な人材の離職…これらの人材課題は「応対品質のばらつき」を引き起こし、顧客満足度を低下させる一要因となります。

応対品質のばらつきは、部署内の評価のみならず企業体のイメージダウンにつながるので、大きなデメリットであり無視してはいけない現象です。

 

一筋縄では解消できない複数の人材課題に対処しながら、顧客満足度を低下させないためには、応対品質を高水準で均一化することがポイントとなります。では、どのように応対品質を評価し、均一化に取り組めば良いのでしょうか。

これまでは、トークスクリプトやオペレータ向けFAQの活用が推奨されてきました。しかし、「事前用意型ツール」にはデメリットが存在します。イレギュラーな応対内容に対応できないというデメリットです。

「事前用意型ツール」は、想定されていない応対が求められる場面で参照することができません。そのため、オペレータ自身が蓄積してきたナレッジやノウハウに頼ることになります。

AIによるサポートは、「事前用意型ツール」には存在しない「リアルタイム性」を実現することが可能です。

リアルタイムサポートなら、常に「今」の会話の内容や流れに合わせたオペレータ支援ができます。

【Bright Patternのエージェントアシスト】

 

AIによるリアルタイムサポートを実現しているのが、Bright Patternの新しいオプション機能である「エージェントアシスト」です。

「エージェントアシスト」は、お客さまとオペレータの会話をリアルタイムで文字起こしし、会話内容に適した回答やリアクションをAIが瞬時に提案します。

文字起こしに使用できるAIには、標準連携としてIBM Watson、Wisper、Google STTがあります。日本語に強いSTT Namitechとの連携も可能です。

SVはAIによる一連のサポート状況をテキストベースでモニタリングできるので、会話の進行が順調でなかったり、クレームあるいはカスタマーハラスメントに発展しそうになっていたりするオペレータを迅速かつ的確にフォローしていけます。

現在のコールセンターでは、ベテランオペレータが新人オペレータにつきっきりになることは現実的ではありません。しかし、AIのリアルタイムサポートなら、まるでベテランオペレータがマンツーマンで業務をサポートしてくれているかのような環境を実現できるのです。

「エージェントアシスト」には、リアルタイムで的確な提案をするだけでなく、重要な点をマーカーや色つきの文字で表示したり、関連するウェブページを自動的に別タブ表示したりする機能も搭載されています。より的確で効果的な情報を、オペレータにとってわかりやすい形で示していけます。

「エージェントアシスト」は、センター全体のトレンドをAIによって分析することもできます。以下は分析例です。

  • どんなトリガーでどのサジェスチョンをどのくらい表示したか
  • どのサジェスチョンが出ている通話に関して通話時間が長くなっているか
  • どんなキーワード、トリガー発動の時にどんな感情が多くなっているか

これらのトレンドを特定することは、業界改善や応対品質の平準化と向上を目指した戦略を立てる上で役立ちます。また、戦略を立てるための分析業務においてSVの負担を軽減できるのも大きなメリットです。

参考情報:「エージェントアシスト」機能よりも、カスタマイズ性を重視したい方は、AIによるオペレータ応対支援システム「Kotonami」がおすすめです 。

オペレータの業務的ストレスを最小限にしつつ、経歴に関係なく「優秀なオペレータ」としてセンターに定着してもらうには、センター側でのサポート体制が必要不可欠です。

くわえて、「リアルタイム性」も重視しましょう。最新のAIによるサポートだからこそ、SVやQAに負荷をかけることなくリアルタイムサポートを実現できます。

Bright Patternの新機能「エージェントアシスト」や、オペレータ応対支援システム「Kotonami」についてお知りになりたい方は、ぜひお気軽に弊社までご相談ください。

  

  

  

  

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