
人手不足やオペレーションの複雑化に対応するため、コールセンターには、これまで以上に高度で柔軟なシステム環境が求められています。さらに、AIの本格導入が進む中で、セキュリティの重要性も一層高まっています。
こうした背景を受けて、システムの進化や運用形態ごとの特徴を踏まえたうえで、「オンプレミス型」と「クラウド型」のどちらを選ぶべきか、判断はより難しくなってきました。
本記事では、依然として根強い支持を集めるオンプレミス型コールセンターシステムに焦点を当て、厳選した製品をご紹介します。自社のニーズに最適なソリューションを見極める参考として、ぜひご活用ください。
▼この記事が解決するお悩み▼
オンプレミスの継続あるいはクラウドからの回帰について悩んでいる
AI機能を搭載しつつ、オンプレミスに対応しているシステムを知りたい
オンプレミスとクラウドの両方に対応しているシステムを選んで、長期運用を目指したい
オンプレミス型コールセンターとは

オンプレミス型コールセンターとは、自社内にサーバーやシステムを設置・運用する「自社運用型のコールセンター」です。基本的には、必要となるサーバーや回線設備を自社で管理し、コールセンターシステムはパッケージを購入・運用していきます。
高度なカスタマイズが可能で、セキュリティや安定性を重視したい企業におすすめのシステムです。オンプレミス型コールセンターのメリットについては後ほど詳しく解説します。
オンプレミス型コールセンターシステムのおすすめ10選

近年はクラウド型が主流となりつつありますが、セキュリティ要件や自社インフラの活用を重視する企業にとって、オンプレミス型のコールセンターシステムは依然として有力な選択肢です。導入や運用における自由度の高さや、既存システムとの高い親和性も魅力です。
ここからは、国内市場で評価されているオンプレミス型の製品、あるいはオンプレミスとクラウドの両対応製品を厳選して紹介していきます。
1. Bright Pattern

概要:AIを完全に統合したオムニチャネル・コールセンターシステム。一貫性のある優れた顧客体験の提供を目指して設計されている上、クラウド/オンプレミスに対応可能。インバウンド/アウトバウンド、リモートワークなどあらゆる働き方へ柔軟に対応していける。クラウドPBXと強力なCTI機能を標準搭載。
機能・特徴
- オンプレミス型とクラウド型で全く同じソフトウェアを使用しているので、クラウド型がアップデートされると、オンプレミス型も同時にアップデートされ、常に最新の機能を利用できる
- オンプレミス型からクラウドへの移行が必要になった場合、最短1日で移行可能
- iOSとAndroidの両方に対応したモバイルアプリ
- オンプレミスソリューションでも活用できる多彩なAI機能を搭載。感情分析やオペレータ支援、文字起こし、要約、キーワード抽出、チャットボット…AIルーティング機能では、顧客の問い合わせ内容、過去の対応履歴や属性、オペレータのスキルセット、現在の対応状況などをAIが総合的に判断し、最適なオペレータへ自動的に振り分ける
- 5〜10,000席まで対応
- LINEを含むあらゆるSNS、CRM、AIとの連携が可能
- WebRTCコールにより、専用アプリケーションのインストールが不要で、ブラウザから直接高品質な音声通話やビデオ通話が可能
- オペレータ・SV専用のモバイルアプリを利用可能
- WFM(ワークフォース・マネジメント)機能搭載
- 金融や銀行、医療機関などで要求される最高度のセキュリティ基準に準拠。AIを活用した声紋認証技術により、顧客の声を登録しておくことで、従来のパスワードや個人情報による確認プロセスを代替・補強
- リアルタイム・ヒストリカルレポート機能で、全チャネルを100%見渡すことができ、ウォールボードのレイアウトは自由自在にカスタマイズ可能。ユーザー企業からも好評な機能。
- ROI回収期間9ヶ月
- 稼働開始までわずか1.3ヶ月
導入事例
- 株式会社ベルシステム24:
課題→1万7千席を支えるコンタクトセンターの基盤システムがオンプレミスであるために、コミュニケーションスタイルの変化への対応が難しくなっていた。都度かかる設備投資コストも課題となっていた。
導入効果→新センター・ブースの立ち上げにオンプレミスシステムで数ヶ月かかっていたところ、Bright Patternの導入で数日〜1週間での立ち上げを実現。立ち上げ期間の大幅短縮を達成できた。数百万〜数千万とかかっていた初期投資も限りなく0へ。 - ロート製薬株式会社:
課題→自社通信販売での月2万件の注文や問い合わせが別々のツールで管理されていたため、それを顧客情報に紐づける作業が非常に煩雑になっていた。業務効率や手作業でのミスも課題だった。
導入効果→Bright Patternの採用で運用コストを20%削減。Salesforceとの標準連携で、オペレータへ負担をかけることなく機能の充実化が実現。 - 株式会社アイティ・コミュニケーションズ:
課題→コンタクトセンターのアウトソーサーとして、様々な業種・規模のお客さまのニーズに対応する中で、業務内容の複雑化および深い専門性が求められるようになっていた。それに伴い、業務効率や品質の向上、人材不足が課題となっていた。
導入効果→BrightPatternとAmiVoiceを連携して、音声認識率98%での運用を実現。社内運用実績SLA値は99.99%を記録。10台必要だったサーバーラックは1台となり、運用コストも大幅に削減。 - ティーライフ株式会社:
課題→電話、メール、LINEのチャネルそれぞれに個別のツールを使っていたため、業務の進捗が見えづらく、オペレータの稼働率にも課題があった。業務に合わせたレポートのカスタマイズがしにくく、定量的なコールリーズンの分析もできていなかった。
導入効果→Bright Patternの活用により、平均後処理時間が10%改善。電話とLINEのマルチタスク化が実現
※導入事例についてはこちらのページをご覧ください。
2. inspirX
概要:CRMを核とした「次世代コールセンターの統合基盤」。長年にわたるコールセンター運営の経験をもとに、バーチャレクス・コンサルティングが自社開発したオンプレミスとクラウド対応のソリューション。AIと連携できる最新バージョンも用意する。
機能・特徴
- オンプレミス型とクラウド型の両対応
- 最新バージョン5.8では、生成AIや他社製品との標準連携を強化。(例)ChatGPTなどの生成AIによる音声認識の要約結果を取り込み、履歴として自動登録できる
- WebAuthnに対応
導入事例:株式会社オーディオテクニカ
inspirXの導入後、API連携でWebフォームと連携し、情報入力を自動化し、入力時間の短縮に成功。問い合わせは月合計2000件ほどになり、1件あたり1分程度の時間短縮ができたとして計算すると、月単位では30数時間分に相当する工数削減を実現している。
3. CT-e1/Expander
概要:株式会社コムデザインが提供するCTIシステム「CT-e1/SssS」の拡張機能。クラウドとオンプレミスの「いいところどり」が実現できるソリューション。
機能・特徴
- 音声データの処理をオンプレミス型機器内で完結しながら、クラウドでは継続が難しい既存の0ABJ番号を引き継げる
- コールフローなど呼制御に関する機能はクラウドサービス
4.MediaCalls
概要:メディアリンク株式会社が提供するIP-PBX/CTI/ACD/レポート/通話録音を標準装備したオールインワン型CTIシステム。中~大規模なインバウンド型コールセンターでの業務効率化に必要となる豊富な機能を標準搭載。オンプレミス型とフルクラウド型に加えて、ハーフクラウド型も兼ね備える。
機能・特徴
- オンプレミス型とクラウド型の両対応
- オンプレミス型の場合、ライセンスおよびサーバー、電話機などはすべて購入またはリース
- ACD、IVR、といった自動化機能がありつつ、CRM連携によってAIチャットボットや外部サービスとの連携も可能
- 完全自社開発による低コストを実現
導入事例:小田急電鉄株式会社
システム導入後は、オペレーションのミス削減を実現。各オペレータのスキル練度に応じたIVRの用件振り分けや、評価時のオペレータと評価者の認識齟齬が置きにくい環境整備に成功している。
5. Media-CTI
概要:株式会社メディアシステムが提供するCTIシステム。 短い導入期間でオンプレミスとクラウドのどちらのタイプでも利用できるソリューション。
機能・特徴
- オンプレミス型とクラウド型の両対応
- 最短10日で利用可能
- 導入時のオペレータ研修、稼働立ち合い、障害発生時は専門チームによる対応…と、充実したベンダーサポート体制
- AIと音声を活用した分析機能が活用できる
導入事例:多言語コールセンター
回線トラブルで電話がつながらなかったり、音質が悪かったり…といった課題があった中、製品導入によって通話品質が改善し、利用できない回線の発生を防ぐことに成功。また、トラブル時の対応をサポートチームが担当することで、通信業者とのやりとりや連絡といった余計な時間の削減を実現できている。
6. InfiniTalk
概要:ジェイエムエス・ユナイテッド株式会社が提供するCTIシステム。48業種、500社、20,000席以上の導入実績をもつ。オンプレミスプランを設けている。
機能・特徴
- オンプレミス型とクラウド型の両対応
- 音声認識AI/音声テキスト化システム
- パソコンが苦手な人でも使いやすいデザイン
- オムニチャネル対応
- Salesforceやkintoneなど各種CRM・SFAとの連携が可能
導入事例:株式会社ソーシャルテック(クラウド型ユーザー)
問い合わせ数の増加に伴い席数が増え、応対品質の均一化が課題となった。CTIによってリアルタイムで状況を可視化する必要があると感じたので、InfiniTalkを導入。ECカートシステムの「リピスト」とCTIの連携が絶対条件だった中、導入後は平均通話時間を7%削減することに成功。月額16万のコストダウンを実現しつつ、席数の増減や設定変更を自社で行えることにより運用の幅が拡大した。
7. eSmileCall
概要:パナソニックインフォメーションシステムズ株式会社が提供しているCTIシステム。顧客管理や応対履歴管理など、コールセンター業務に必要な機能をパッケージとして取りそろえている。インバウンド業務を行うセンターに適している。IT基盤はオンプレミスとクラウドのどちらにも対応。
機能・特徴
- オンプレミス型とクラウド型の両対応
- PBXクラウドとの連携も可能
- 簡単な操作性とストレスを感じにくい画面設計
8. Open Dialer
概要:プレディクティブダイヤル、全通話録音、コール履歴の条件抽出およびCSV出力、発信履歴検索およびCSV出力、発信禁止などの機能を含む、コールセンターシステム一式を月額レンタルのサービスとして提供している。オンプレミスとクラウドの両方に対応しているアウトバウンドに特化したコールセンターシステム。
機能・特徴
- オンプレミス型とクラウド型の両対応
- CTIおよびCRMをクラウド型と同じ機能で利用可能
- 月額レンタル制により、人員の増減にも柔軟に対応でき、無駄なコストの削減にアプローチ
導入事例:エコキュート販売企業
20席による試験導入で、ひと月のアポイント数が600件から900件と約1.5倍上昇、同時に成約数の増加にも成功。2週間の短納期による本格導入後は、計200席規模のコールセンターとなった。
9. Tetra
概要:コールセンター特化のCTIシステムで、主に既存のCRM・SFAとの柔軟なデータ連携が強み。オンプレミス型にも対応可能。
機能・特徴
- オンプレミス型とクラウド型の両対応
- オンプレミス型とクラウド版は、機能面ではどちらも変わりなく運用できる
- 外部システムとの柔軟な連携
10. FastSeries
概要:テクマトリックス株式会社が提供するコールセンターソリューション。オンプレミスにも対応しており、AI連携も可能。
機能・特徴
- オンプレミス型とクラウド型の両対応
- オンプレミスからクラウドへの移行可能
- オンプレミスとクラウドは、基本的に同じ機能で提供
- シリーズ製品の中には「生成AI機能群」の製品もあり、FastSeriesの各製品と連携が可能
導入事例:セック株式会社
業務基盤を全てFastHelpに集約することで、業務工数を50%削減することに成功。FastHelpの機能により、オペレータの作業効率が向上し、応対品質向上にも寄与。システム保守管理の負担軽減も実現した。
オンプレミス型コールセンターシステムのメリット4つ

ここまで取り上げてきた多くの製品に共通するのは、クラウド型に加えてオンプレミス型にも対応している点です。クラウドファーストの流れが加速する一方で、オンプレミス型が根強く支持されているのはなぜでしょうか。
ここでは、オンプレミス型が今なお選ばれる4つの主な理由を紹介します。
柔軟なカスタマイズ性
オンプレミス型システムであれば、自社の業務に必要な機能だけを備えたシステム開発が可能です。そのため、自社に合わせた高度で複雑なカスタマイズができ、機能面・コスト面において最適なシステムが作りやすいというメリットがあります。
強固なセキュリティ
自社サーバーで運用するオンプレミス型は、自社のセキュリティポリシーにあった対策を講じることができ、よりセキュアなシステム環境を構築できます。金融や医療、保険業界など、機密性の高い情報を多く取り扱い、より堅牢なセキュリティが必要な業界は、オンプレミス型の活用によってより安心してシステムを運用していけるでしょう。
安定した通信品質
インターネットを経由しなくても接続可能なオンプレミス型は、常に安定した品質での通信を期待できます。クラウド型のように、他のユーザーによる集中利用でサーバーが重たくなったり、品質が損なわれたりする心配はありません。
既存システムとのシームレスな連携
自社内にサーバーを置いて、社内環境に合わせたシステム構築をするので、CRMやMAツールといった既存システムとのシームレスな連携を容易におこなえます。
オンプレミス型のデメリット4つ

次に、オンプレミス型のデメリットについても3つ紹介します。
導入・運用コストが高額になりやすい
オンプレミスは初期費用が高額になりやすいという話は有名で、1,000万円を超えるケースも少なくありません。システムの開発やセットアップ、アップデートにコストがかかる上、固定資産税もかかるので、概して導入・運用コストが高くなりがちです。
くわえて、トラブル発生時には自社対応による費用がかかり、自社で対応できない場合は外注費がかかるケースもあります。年間保守契約を結ぶとなれば、契約料も発生します。
とはいえ、クラウド型のような月額利用料は発生しないので、ランニングコストを予算化しやすい一面があったり、長期運用においては総コストが割安になったりする例も珍しくありません。
センターの新設・移転が大変
センターの新設や移転については、オンプレミス型の場合かなりの手間がかかります。膨大な数の電話機のセットアップは、多くの時間と労力を必要とする上、人件費やサポート料といったコストもかかります。
テレワークの実現とBCP対策が難しくなる
オンプレミスは自社内のネットワークを利用するので、社外からのアクセスが困難になるという特徴をもちます。だからこそ情報漏洩やハッキングのリスクを最小限にできるのですが、SSOによるクライアント認証が必要となったり、VPN接続できない端末は管理できなかったりと、テレワークの実現を阻む要素となることは事実です。
同様の理由により、機器が壊れたり、社員が出社できない状況になったりすると、センター全体の業務を停止せざるを得なくなるリスクがあります。そのため、自然災害やパンデミック発生時を前提としたBCP対策を講じておくことが重要です。
オンプレミス型コールセンターシステムを選ぶときの5つのポイント

初期費用が高額になるオンプレミス型システムだからこそ、選定は慎重かつ確実に最適なシステムを選びたいものです。最後に、システム選定時に押さえるべき5つのポイントを説明します。
運用開始までの期間
クラウド型は、早ければ契約後の翌日や2日後には利用できる製品が多くあります。対してオンプレミス型の場合は、本格稼働まで数週間から長いと数ヶ月を要します。導入から運用開始までにかかる期間が、自社の条件を満たすものであるかを、事前にベンダーへ問い合わせて確認しておくと安心です。
クラウドへの切り替え可否
オンプレミス型に対応しているかだけでなく、必要に応じてクラウド型へ移行できるかどうかを確認しましょう。合わせて、移行にかかる期間もチェックしておくなら、いざ移行をするというときに安心できます。
最新機能が提供されるか
常に最新の機能が提供されるか確認してください。従来の製品には「サービス終了」したものの、サポートは継続してくれることがあります。しかし、それではAIなどの新機能を搭載することや、既存機能のアップグレードは期待できません。
クラウド型と機能が同じか
オンプレミスとクラウドの両対応ソリューションの場合、それぞれの機能が同じか、さらにアップデートの頻度がクラウド型と同程度かどうかを確認しておきましょう。
ベンダーサポート
ベンダーからのサポート体制が充実しているかどうかも重要なポイントです。
オンプレミス型コールセンターシステムに関するFAQ
Q1. そもそも「オンプレミス型コールセンターシステム」とは何ですか?
A1. 自社内のサーバールームやデータセンターに、サーバー、ソフトウェア、回線設備などをすべて設置し、自社で管理・運用する形態のコールセンターシステムです。一般的に「買い切り型」や「自社運用型」とも呼ばれます。
Q2. クラウドが主流の今、あえてオンプレミス型を選ぶメリットは何ですか?
A2. 主に以下の4つのメリットが挙げられます。
- 柔軟なカスタマイズ性: 自社の業務フローやセキュリティポリシーに合わせて、必要な機能を細かく開発・追加できます。
- 強固なセキュリティ: 外部ネットワークから遮断された自社環境で運用するため、情報漏洩などのリスクを最小限に抑えやすく、独自のセキュリティ対策を講じることが可能です。
- 安定した通信品質: インターネット回線の状況に影響されにくく、安定した音声品質を保ちやすいです。
- 既存システムとの連携: 社内のCRMやMAツールといった既存システムとスムーズに連携させやすい利点があります。
Q3. オンプレミス型のデメリットや注意点は何ですか?
A3. 主に以下の3つのデメリットが挙げられます。
- 高額な導入・運用コスト: サーバーやソフトウェアライセンスの購入で初期費用が高額になりがちです。また、保守・管理のための人件費やメンテナンス費用も発生します。
- センターの新設・移転の手間: 物理的な機器の移動や再設定が必要なため、センターの新設や移転には多くの時間と労力がかかります。
- テレワークやBCP対策の難しさ: 社内ネットワークでの利用が前提のため、在宅勤務の導入や、災害時に業務を継続するためのBCP対策には別途VPNなどの工夫が必要です。
Q4. オンプレミス型でも、AIによる音声認識や要約機能は使えますか?
A4. はい、利用できます。
記事で紹介されている製品の多くは、オンプレミス環境でありながらAI機能との連携が可能です。例えば、Bright Patternのように多彩なAI機能を標準搭載しているシステムや、inspirXのようにChatGPTなど外部の生成AIと連携できるシステムもあります。
Q5. 将来的にクラウドへ移行することは可能ですか?
A5. はい、可能です。
記事で紹介されている製品の多くは、オンプレミスとクラウドの両方に対応しています。そのため、最初はオンプレミスで導入し、事業方針の転換などに応じてクラウドへ移行できるソリューションは多数存在します。システム選定時に「クラウドへの切り替えが可能か」「移行に要する期間や手順」を確認しておくことが重要です。
Q6. オンプレミス型システムを選ぶ際に、最も重視すべきポイントは何ですか?
A6. 記事では、以下の5つのポイントを挙げています。自社の要件と照らし合わせながら、総合的に判断することが重要です。
- 運用開始までの期間は自社のスケジュールに合うか
- 将来的なクラウドへの切り替えは可能か
- AI機能など最新の機能が提供されるか
- (両対応の場合)クラウド版と機能が同じか、アップデートは同等か
- トラブル発生時などのベンダーサポート体制は充実しているか
最後に
コールセンター業界に限らず、全体的にクラウド活用の流れが強まる中、オンプレミス型もクラウド型も、それぞれが明確なメリットをもっています。また、オンプレミスとクラウドの両対応システムも選択肢に入れるなら、センターのニーズが変わったときのことも含め、長期的な運用が実現しやすくなるでしょう。
「オンプレミスとクラウドのどちらが良い/悪い」というよりも「自社の求める機能やセキュリティレベルにおいて適切なのはどちらなのか」という観点で徹底的に比較検討し、ベストな運用形態とシステムを選びたいものです。