Zoho×Bright Pattern|複雑化するカスタマージャーニーをコンタクトセンターで解決

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多くのコンタクトセンターでは、オムニチャネルにするつもりがマルチチャネル止まりになってしまっています。いろいろと努力はするのですが、「サイロ化された環境」を変えられないという現状があります。

しかし、私たちが利用するチャネルは日々多様化しているので、カスタマージャーニーは複雑化の一途をたどっています。一方で、顧客体験の「シンプルさ」と「質の高さ」といったニーズは高まり続けています

顧客体験がシンプルかつシームレスであるかどうかは、カスタマージャーニーの途中離脱の発生率に影響します。そのため、オムニチャネル化によるシームレスなカスタマージャーニーの設計はいよいよ必要不可欠です。

現在、コンタクトセンターの多くは、カスタマージャーニーや顧客体験のクオリティアップを目指してCRMツールを利活用しているでしょう。最近はさまざまなCRMツールがリリースされていますが、中でもZoho CRMやZoho Deskを使っている企業は少なくありません。

Zoho CRM→世界で25万社が利用しているCRMツール
Zoho Desk→世界で15万社が導入しているヘルプデスクツール

この記事では、とくにZohoユーザーにフォーカスしつつ、Zohoと親和性の高いコンタクトセンターシステム「Bright Pattern」との統合について解説します。Zoho周りの環境を変えることなく、真のオムニチャネルとシームレスなカスタマージャーニーを実現する方法について、ぜひ参考にしてください。

■この記事がオススメな方

  • 今使っているZohoはそのままに、オムニチャネル対応のコンタクトセンターシステムに変えたい
  • オムニチャネル対応にするはずがマルチチャネルのまま
  • カスタマージャーニーにおける途中離脱が削減できていない

コンタクトセンターでZohoとBright Patternを統合する必要性

根本的な疑問として、ZohoとBright Patternの統合は本当に必要なのでしょうか。

「コールセンター白書2023」には「サービスや製品への不満を抱えたとき、どのような行動をしたことがあるか」というアンケート結果が掲載されています。

結果を見ると、64.2%がサイレントカスタマー化、14.8%が他社への変更、13.7%がクレームを言うという行動に出ています。いずれも顧客満足度が低下していることは言うまでもありません。お客さまが抱くたった一つの不満が、企業における長期的機会損失へとつながってしまうのです。

そのため、カスタマーサービスやサポートを行うコンタクトセンターにおいて、「お客さまの不満を最小限に抑えること」は前提的ミッションの一つです。Bright Patternは、お客さまとオペレーターの不満を最小限に抑える点で役立ちます。細かなメリットについては、次の見出しで順番に紹介します。

その前に、顧客は具体的にどのような不満を抱くのかを明確にしましょう。コンタクトセンターが持たれがちな不満は、以下のように顧客と企業のコミュニケーションが始まる「前」と「後」の2種類に分けられます。

〈コミュニケーション開始前〉

  • 電話がつながらない
  • 待ち時間が長い
  • 使用したいチャネルに対応していない

〈コミュニケーション開始後〉

  • オペレーターの対応が悪い
  • サポート内容が分からない
  • たらい回しにされる

問い合わせのチャネルやオペレーターが変わる度に、一から説明し直さなければいけない

上記のような不満を全て解消することがコンタクトセンターの理想です。とはいえ、何か一つのアクションで全てを解消することは現実的ではありません。しかし、Zohoのような優れたCRMとコンタクトセンターシステムが統合されるなら、コミュニケーション開始後の不満へ効率的にアプローチしていけます

ZohoとBright Patternの統合が必要な理由の一つはここにあります。

ZohoとBright Patternを統合するメリット4つ

ZohoとBright Patternが統合されると、具体的にどのようなメリットがもたらされるでしょうか。大きく4つのメリットを紹介します。

複雑化するカスタマージャーニーでもパーソナライズできる

「カスタマージャーニーの複雑化」という問題においては、各顧客情報をどれだけ正確かつ仔細に蓄積し、効率的に活用していけるかが大切です。「言うは易く行うは難し」の典型ですが、ZohoとBright Patternが統合されると、完全シームレスな顧客対応を実現しつつ、チャネルに左右されることなく顧客情報を一元管理できます。

顧客の氏名、年齢、住所といった基本情報のみならず、これまでの購買記録や過去の問い合わせ履歴などを一括で管理・閲覧することが可能です。サポートの途中でチャネルやオペレーターが変わったとしても、お客さまに一から状況説明をしてもらう必要はありません

また、Bright Patternの機能により、Zohoに蓄積された豊富な顧客情報に基づいて、よりパーソナライズされたコミュニケーションワークフローを作成できます。たとえば、お客様情報、オペレーターのスキル情報、これまでの問い合わせ履歴などに基づいて、着信や連絡先をルーティングさせられます。

顧客情報が正確に蓄積されていると、対応中のお客さまが「どのような商品やサービスに興味をもっているのか」「過去に何に困ってきたのか」をデータとして把握でき、よりパーソナライズされた顧客体験を提供する際に有効です。

また、どの程度のロイヤルティを獲得できているか推察する際にも役立ちます。「コールセンター白書2023」では「事務的ではない親身な対応」の重要性が強調されました。AI時代に突入している今、親身な対応や人間味、寄り添いを含めたパーソナライズのニーズは日に日に高まっています。

二つのシステムの統合により顧客行動を地続きで把握できるなら、お客さまからヒアリング済みの話や、対応済みの案件を繰り返す必要がありません。業務・対応の繰り返しが発生しないので、オペレーターの業務効率は向上し、コンタクトセンターの生産性も向上します。何よりも、シンプルかつエフォートレスな顧客体験の実現が可能です。結果として、高い顧客満足度を安定的に獲得していけます。

コンタクトセンターのKPIを向上できる

ZohoとBright Patternが統合すると、SVやセンター管理者はカスタマージャーニーを正確に把握し、センターのKPI向上に取り組むことが可能です。Bright Patternのリアルタイムレポートは、以下のような情報をSV/センター管理者にリアルタイムで素早く情報提供します。

  • アサインされたキュー
  • キャンペーン
  • チーム
  • オペレーターに関する統計情報
  • アラート
  • アクション
  • オペレーターのパフォーマンス
  • 処理中の対話数 
  • キュー内で待機している顧客数

上記のようなデータをリアルタイムで見られると、お客さまのたらい回しを防ぎやすくなります。ふさわしいスキルを持っていて、現在対応が可能なオペレーターに顧客対応を振り分けられ、センター全体の稼働率向上を目指せます。

「豊富な情報を表示できるのは良いけど、情報過多になってしまってはかえって業務効率が落ちてしまう」と心配されますか。

Bright Patternのダッシュボードは自由度の高いカスタマイズ性を持つため、表示内容を必要な情報に絞って、より正確かつ迅速に情報をキャッチできる環境を整えられます。フォローする情報が新鮮かつ正確であれば、適正なKPI設定をしたり、現状のKPIを見直したりする際に役立ちます。

KPIが常に適切で段階的な向上が実現すると、従業員のモチベーションを維持できます。それだけでなく、コンタクトセンターとしてデータ的結果を出すことができるので、センターの真価を管理職にアピールする点でも効果的です。

オペレーターの教育、スキルアップに役立つ

Zohoに蓄積された顧客情報やサポート情報をナレッジベースとして社内で共有するなら、新人オペレーターの教育に活用することが可能です。モデルケースとしての情報を豊富にし、似たような事例が発生した際の参考例として参照することができます。

参照できる事例が充実すると、新人教育が効率的かつ実践的になるだけでなく、オペレーターの応対品質を高い水準で均一化することに取り組めます。品質が一定であれば、「オペレーターの対応が悪い」「サポートがわかりにくい」と思われるリスクを軽減することができます。

また、個々のオペレーターがもつホスピタリティを発揮しやすい環境が整います。連鎖的にブランドイメージを一定ラインで保ちつつ、各オペレーターの個性を活かせるので、ブランディングの側面でも大きなメリットへと繋がります。

EX(従業員満足度)を維持しつつ統合・使用できる

Bright Pattern には、「CRMシステムとCTIシステムが統合されていることをオペレーターに意識させない」という特徴があります。

Zohoとの統合についても例外ではありません。たとえば以下のような組み込みパターンがあります。

  • Bright Pattern の画面内にCRMを組み込む
  • Bright Pattern の画面上にCRMをポップアップさせる
  • CRMシステムの画面にBright Pattern の機能を追加する

二つのシステムを統合するにあたって、多くの方が「なるべくオペレーターの負担を増やしたくない」と思われるでしょう。ただでさえオペレーターの業務内容が多様化している中、システム的な負担までかけたくないからです。安心してください。

Bright Patternはシングルサインオンに対応しているので、一方のシステムにログインするだけで他方のシステムへのログインも完了します。

また、画面表示は一つのオペレーター画面で完結するので、いくつものタブを行き来したり、アプリを切り替えたりする手間が必要ありません。

オペレーターの業務環境をシンプルに保てるので、オペレーターに負担をかけるどころか、むしろ生産性向上を見込ます。

最後に

ZohoとBright Pattern統合の必要性、そして4つのメリットについて紹介しました。コンタクトセンターがカバーするカスタマーサポートやサービスの内容とチャネルはめまぐるしく変化しています。チャネルの数然り、AIの活用といった新たな技術の活用という点でも変革が起きています。

だからこそ、顧客情報の管理・活用といった基本であり根源的な要素の地固めはますます重要になっています。

今Zohoによって顧客情報に関する良い基盤ができているセンターは、ぜひZohoと親和性の高いBright Patternにて真のオムニチャネルの環境を確立させてください。統合についての詳細は、ご遠慮なく弊社までご相談ください。