ヘルスケアコールセンターに貢献する 「BrightPattern」12の特徴

Medicine doctor touching electronic medical record on tablet. DN

コロナウイルスのパンデミックの際、ワクチンの予約や副反応に関する相談、検査や検査結果に関する問い合わせ、症状についての相談などを電話で行った人は少なくないでしょう。病院に問い合わせるような内容ではないとき、または問い合わせができない状況であったときに頼れる存在となるのが、「ヘルスケアコールセンター」です。

この記事では、コールセンター業界の中でも「ヘルスケアコールセンター」に注目し、ヘルスケアコールセンターはどのような業務をこなし、どのような課題を抱えているのかを解説します。ヘルスケアコールセンターの課題解決に貢献するBrightPatternの12の要素についても説明するので参考にしてください。

ヘルスケアコールセンターの課題

最初にヘルスケアコールセンターの実態について確認しましょう。かかってくる電話の内容や、コールセンターとしてぶつかる課題についてです。

ひとことで「ヘルスケアコールセンター」と言っても幅があり、たいていの場合はコールセンターとして何かの分野に特化しているケースが多く見られます。ヘルスケアコールセンターには、具体的にどのような相談内容が寄せられているのでしょうか。各ヘルスケアコールセンターには、以下のような相談・対応が求められます。

  • 健康相談
  • 育児相談
  • 妊活相談
  • 妊娠中の相談
  • 自殺相談窓口
  • 介護関連の相談
  • 医薬品に関する相談
  • 医療機器の問い合わせ
  • 医療機器のトラブルやクレーム対応
  • コロナ関連(ワクチンについての問い合わせ、副反応についての対応案内、病院案内など)

上記のように、相談内容が専門的であったり人命にも関わる相談であったりすることから、ヘルスケアコールセンターの多くは看護師資格を持つ人を積極採用する傾向にあります。ヘルスケアコールセンターの求人情報を見ると、「医療系資格(看護師、薬剤師など)保有者歓迎」といった文言が見受けられますし、ヘルスケアコールセンターは看護師におけるキャリアチェンジの筆頭にも挙がります。

同じコールセンター業界とはいえ、一般企業が保持・運用するカスタマーサポートを主としたコールセンターとは、大きく毛色が異なることは明白です。では、ヘルスケアコールセンターはどのような課題を抱えているでしょうか。これには一般企業のコールセンターの課題とも通ずるところがあります。

コールセンター業界全体としてオペレーター不足が嘆かれていることは周知の事実です。そして、病院での看護師不足も社会的問題になっています。そのような中にあって、「医療系資格を持つオペレーター」となると、母数はさらに限られます。要するに深刻な人材不足なのです。優秀か否か、即戦力になるか否か…といった選別をしている余裕すらないでしょう。

看護師の数は増えているはずなのに、医療現場で増え続ける看護師のニーズには追いついていないのが現状です。厚労省の推計では、高齢化に伴い2025年には医療需要のピークを迎え、188万~202万人の看護師が必要になるとされています。現場での看護師が大きく不足し続けている中で、有資格者のオペレーターを潤沢に確保していくことはかなり難しいことでしょう。

しかし、これはただ人材不足で終わる問題ではありません。医療系資格を持つオペレーターを一定数確保できないということは、コールセンターを正常稼働させることも、24時間対応できるようにすることも一般の企業以上にハードルが高くなるということです。

ヘルスケアコールセンターでは、急患や応急処置に関する相談電話が増加するため、ヘルスケアコールセンターのピーク時間は夜間になりがちです。そのため、一般企業のコールセンターに比べ、24時間対応や夜勤のニーズが大きくなります。

ヘルスケアコールセンターは、限られた人的リソースを最大限有効活用して生産性を上げつつ、新規人材を積極的に採用し、既存オペレーターの離職を予防しなければなりません。このすべてのミッションを人海戦術で対応するしか手はないのでしょうか。

ヘルスケアコールセンターの課題解決は自動化

いくつかのヘルスケアコールセンターで具体的にどのような対応をしているのかを知ると、人海戦術以外の打開策が見えてきます。

「新柄コロナのワクチン対応に特化したコールセンター」では、厚労省や自治体が用意したマニュアルやQAを元に回答することが多く、むしろQAにない回答をすることの方が珍しいようです。

「医療機器業界のコールセンター」では、血糖測定器や腹膜透析機器の使い方、医療機器の不具合、各種インスリンの作用、注射器の使い方といった相談事例が多く、相談内容が比較的パターン化されているとの特徴も見られます。

「相談される内容と回答がパターン化されやすいので、もっと効率よく対応できるようになれば良いのに」と思われませんか。「基本対応はマニュアルやQAに基づいている」「質問と回答にパターンがある」という要素に注目してください

この2つの要素があると、コールセンターシステムの「自動化」によって、限られた人的リソースをより効率的に活用することが可能となります。

いわゆる「自動化」以外にも、コールセンターシステムのあらゆる機能を活用することによって、コールセンターの生産性を向上させることが可能です。24時間365日の稼働も、夜勤オペレーターの人数削減も同時に実現できます。

ヘルスケアコールセンターが持つ課題に対処しつつ、無理なく生産性をアップさせるカギを握るのは、既存のコールセンターシステムの見直しです。ここからは、ヘルスケアコールセンターにおすすめの要素をすべて持つコールセンターシステム「BrightPattern」について紹介します。

ヘルスケアコールセンターに必要なコールセンターシステム12の特徴

ヘルスケアコールセンターにおすすめのコールセンターシステム「BrightPattern」は、エンタープライズ向けのオールインワン・クラウド型コールセンターシステムです。

海外では数々の名だたる賞を獲得しており、カスタマー評価では5点満点中「4.74点」を誇ります。非常に高いROIと約1/2の導入期間もBrightPatternの特徴です。

では、ヘルスケアコールセンターのコールセンターシステムとして、なぜBrightPatternが効果的なのでしょうか。ヘルスケアコールセンターの生産性向上に貢献するBrightPatternの12の特徴を、ひとつずつ紹介していきます。

対話型AI

BrightPatternは、外部のAIツール(IBMWatsonやGoogleAI、ChatGPT、Azure OpenAIなど)と連携することができます。「BrightPatternそのものにAI機能が搭載されていならなら不便なのではないか」と思われるでしょうか。実は、これこそが強みとなります。

たしかにBrightPatternそのものにはAI機能がありませんが、さまざまなAIツールと連携可能だからこそ、ヘルスケアコールセンターの理想とするAIをBrightPatternに連携して使用することができます。例えば、医療向け生成AIツールを選択的に連携できるのです。

参考情報:アマゾンが医療向け生成AIツール「ヘルススクライブ」を発表

ACD(着信呼自動分配装置)

ACDにより、各通話が最適な資格・知識をもつオペレーターへと接続されます。これは、発信者の場所、時刻、言語、質問の種類に基づいて行なうことができます。最初の受電の時点でベストなオペレーターに電話が接続されれば、お客さまをたらい回しにすることも、余計な待ち時間を強要することもありません。コールセンターとしての効率も格段にアップします。

HIPPA準拠のセキュリティ

コールセンターシステムがHIPPAのようなコンプライアンスに準拠していることは、ヘルスケアコールセンターには必須の条件です。ヘルスケアコールセンターにおける顧客は「患者」とみなすこともできます。だからこそ、「システムがハイセキュリティであるかどうか」は重要視するべき点です。

HIPPAとは:保護された健康情報(PHI)の適切な使用と保護の要件を定義した米国連邦法

ヘルスケアコールセンターのシステムには、お客さまのプライバシーを保護するために、自動ログアウト、カード番号のマスキング、データ暗号化(ペイメントIVRなど)などのセキュリティ機能が重要となります。

レポート・分析ツール

BrightPatternには、「リアルタイムレポート」と「ヒストリカルレポート」という2つのレポート機能があります。

「リアルタイムレポート」は、現在進行中のオペレータの業務状況をリアルタイムに把握し、迅速にサポートを行うのに役立ちます。

「ヒストリカルレポート」は、さまざまな定量的指標を用いて現状を正確に把握し、改善個所を見つけるのに効果的な機能です。顧客満足度やオペレーターの生産性、業務効率の向上といった漠然とした目標ではなく、数値で設定することで、コールセンター全体や個々のオペレータの的確な評価と改善が可能になります。

また、お客さまからの相談・問い合わせのパターンをつかむヒントにもなるので、よりお客さまに寄り添った対応を展開できます。

プレディクティブダイヤラー

BrightPatternのプレディクティブダイヤラーは、独自の高性能予測アルゴリズムを搭載しており、アウトバウンドのコール数を大幅に増やし、オペレータの待ち時間や手がけの作業時間を削減できる機能です。オペレータは会話だけに集中できるので、生産性の向上が期待できます。

アウトバウンド業務において、人件費を抑えながら業務効率を上げるためには最も効果的なダイヤラーと言えます。

IVR機能(IVR・VIVR・対話型IVR)

BrightPatternのIVR機能は3種類あり、音声案内に従って番号をプッシュしていく従来の音声IVR、メニューを視覚的に見て選べるビジュアルIVR(VIVR)、AIボットと対話をしながら適切な対応へとお客さまを誘導する対話型IVRがあります。チャネルに応じたIVRを自由に設定することが可能です。

IVRを活用すると、予約やメッセージの受信など、いわゆる比較的単純なタスクを自動化できます。へルスケアコールセンターにありがちなパターン化できる対応や案内は、IVRと対話型AIの連携・活用によって自動化することが可能です。一部対応を自動化できれば、その分より複雑で緊急度の高い相談内容に、適切な資格を持ったオペレーターが確実に対応していけます。

API統合

API統合により、BrightPatternが他のアプリと統合され、発信者全体にシームレスで一貫した体験を提供することができます。

スケーラビリティ

ヘルスケアコールセンターが使用するコールセンターシステムは、お客さまのニーズに合わせて柔軟に拡張していけることが非常に重要です。BrightPatternにおいては、以下の3つが強みとなります。

  • クラウドベースであり、オンサイトでのセットアップやメンテナンスが不要
  • モジュール式のため、必要に応じて機能をすぐに追加および削除できる
  • コールセンターの拡大に合わせて、柔軟に電話回線、ユーザー、機能を追加できる

使いやすさ

言うまでもありませんが、オペレーターにとってコールセンターシステムが使いやすいことは絶対に外せない要素です。

システムを使用するために特別なトレーニングを必要とせず、直感的に使えるUIを備えているなら、オペレーターたちのトレーニングにおけるコストを最小限に抑えることができます

オペレーターが複雑なプロセスを覚える必要もないので、早いうちから本格的に業務を行うことが可能となり、自分の仕事にも集中できるので、結果としてコールセンター全体の生産性は向上します。

BrightPatternのオペレーターデスクトップは、オペレーターが業務に必要とする以下のような機能のすべてが一画面に統合されます

  • 電話、メール、SNSなど、すべてのチャネルの問い合わせ
  • CRMからの顧客情報の参照、着信ポップアップ
  • 全チャネルにわたる過去の履歴
  • ナレッジベースからの参照資料
  • 電話対応中にいくつものウィンドウを行ったり来たりする必要はありません。

ハイブリッドコールセンターの実現性

コロナのパンデミックを機に、在宅オペレーターを含むハイブリッドコールセンターの見直しがされ、需要は高まりました。BrightPatternのリモートアシスト機能は、経験を積んだオペレータやSVが、画面操作をしながらライブデモを実施できます。

在宅オペレータの画面を操作しながら教育することでトレーニング効率が向上し、トレーニング期間の短縮に繋がり、SVによる在宅オペレータの応対サポートも容易になります。

オムニチャネル機能

コールセンターシステムがオムニチャネルに完全対応していると、お客さまは Web サイト、SNS、電話、メール・SMSといった好きなチャネルでどこからでもヘルスケアコールセンターにコンタクトできるようになります。

BrightPatternはすべてのチャネルでの対応履歴をCRMで一元管理しているので、チャネル間を途切れることなく切り替え、エスカレーションできます。エフォートレスな顧客体験と、オペレーターのストレスフリーな業務を後押しします。

LINE連携

LINEは日本で浸透しているチャネルです。老若男女を問わず使われているツールと言っても過言ではありません。BrightPatternはLINEとも連携可能なため、アプリ内から直接ヘルスケアコールセンターにテキストチャットで問い合わせられます

最後に

医療現場のひっ迫や、コロナやコロナワクチンに関する対応、医療人材の不足といった問題は、すぐにでも解消される簡単なものではありません。コールセンターシステムの選択と活用によって、ヘルスケアコールセンターの生産性を向上させることができると、各オペレーターを大切にしつつ、お客さまに柔軟に対応することができ、結果的に医療現場を裏支えすることにも繋がっていきます。

コールセンターでありながら医療系の業務、顧客対応を求められ、時に人命を救うことにもなるヘルスケアコールセンターは、非常に特異なミッションを持っている業種です。

だからこそ、お客さまに対して迅速で正確な対応を効率よく行う必要がありますし、安定した運営も重要になります。新規人材の採用もさることながら、既存オペレーターの離職予防も怠ってはいけません。コールセンターシステムの賢い選定と活用により、従業員満足度と顧客満足度を同時に向上させ、コールセンターとしての生産性を無理なくアップさせていきましょう。