「通話録音はしているし、文字起こしもできる。それでも、録音された通話データを聞き返したり、分析したりといった活用まで手が回っていない」
「応対評価や改善が、どうしてもオペレータやSVの感覚に頼りがちになり、クレームや解約理由といったVOCを、客観的なデータとして管理できていない」――このような課題を抱えるコールセンターは少なくありません。
顧客接点の最前線で働くオペレータの感覚はたしかに重要です。時にデータ以上にリアルで、顧客の本音をキャッチしていることもあります。しかし、その気づきを裏付けるVOCデータがなければ、コールセンター全体、さらには企業全体の改善につなげることは難しくなります。
VOCをデータとして捉え、傾向や変化を把握できれば、戦略立案や改善施策の優先順位も明確になります。とはいえ、ただ通話を「録音しているだけ」では、リソースや時間の制約から活用しきれないのが現実です。
本記事では、AIによる分析を活用し、通話データをVOCとして活かすためのアプローチについて紹介します。
【この記事が解決するお悩み】
通話の録音データはあるものの、聞き返したり分析したりしていない
VOC分析が大切なのはわかっているけど、専任のスタッフを設けるのはリソース的に厳しい
応対品質改善に効果的なAI機能を知りたい
VOC分析にAIが効果的なワケ

VOCの分析を行うには、「録音+文字起こし」では不十分です。記録止まりになりやすい仕組みで、現場では次のような課題が発生しがちだからです。
- データ量が膨大で、全体像を把握しづらい
- 人が一件ずつ確認することを前提にした設計になっている
- 気づきが「点」で終わり、傾向として見えにくい
- センター全体の戦略や改善施策に落とし込みづらい
オペレータ不足や応対内容の複雑化が進む現在、通話データには「記録」ではなく、VOCとしての「分析・洞察」が求められています。
最新のコールセンターシステムでは、通話データをVOCとして活用するためのどのような仕組みがあるのでしょうか。
AIによるVOC分析で通話データを資産に変える

ここからは、最新のコールセンターシステムとしてBright Pattern Contact Center(ブライトパターンコンタクトセンター)を例に考えていきます。
Bright Pattern Contact Centerでは、「AI 音声&対話分析」と「AI品質管理(オートスコアリング)」機能により、通話データをVOC分析のための「資産」として整えます。
まず「AI 音声&対話分析」機能について解説していきます。
「AI 音声&対話分析」機能とは…
AI 音声&対話分析は、顧客との会話のすべてをAIが分析し、オペレータが気づいていない課題や傾向を可視化する機能です。単なる文字起こしではなく、「何がなぜ起きているのか」を把握し、センター運営や経営戦略の改善に役立てることを目的としています。
「AI 音声&対話分析」機能には、「ディスカバリー」と「カテゴリー」という2つの特徴があります。一つずつ紹介していきます。
ディスカバリー
「ディスカバリー」とは、日々発生するオペレータと顧客の会話をAIが分析し、これまで見落とされがちだったトピック、アイデア、顧客の感情の傾向を自動で抽出する働きをします。
たとえば、
- お客さまが解約を検討する本当の理由
- 問い合わせが急増している背景
- 新たなニーズやトレンド
といった、今後の戦略に直結する重要な洞察を、人手をかけずに効率的に特定できます。
ディスカバリーによって生成された情報は、追跡可能なタグとして整理され、ダッシュボード上で可視化されます。これらのタグは、実際の通話と紐づいているため、気になるポイントを該当場所まで簡単にさかのぼることが可能です。
具体例で見てみましょう。

あるサービスに対して「なぜ顧客が電話をかけてきているのか」をAIが分析した結果、上のダッシュボードに表示されているように、予約受付に関する問い合わせがもっとも多く、次いで見積もりや価格提示に関する問い合わせが多いことがわかりました。

さらに、上のグラフの通り、11月5日に見積もり・価格提示に関する問い合わせが急増していることが確認できました。

該当する期間の通話内容をまとめて確認し、原因を深掘りすることが可能です。
グラフからインタラクション検索に進むと、該当期間中のすべてのやり取りを確認できます。
一件ずつ音声を聞き返す必要はなく、タグを使って簡単にナビゲーションできるトランスクリプトにより、分析にかかる時間と労力の大幅削減が期待されます。
カテゴリー
「カテゴリー」は、「あらかじめ重要だと定めた項目を意図的に追跡する」機能です。
- セールスが成功したかどうか
- 新規顧客を獲得できたか
- 規定やスクリプトが遵守されているか
といった指標を、全通話を対象に自動で追跡できます。
相関マップを用いた分析により、主要KPIの把握や、関連するインタラクション群の探索も容易になります。
これにより、改善が必要なポイントを特定し、コールセンター全体あるいは企業全体の目標や方向性を明確にできるのです。
また、トラッキングデータを元にオペレータを公平な基準で評価し、コーチングを行うことで、顧客体験の向上と応対プロセスの改善につなげていけます。
具体例として、通話中の顧客の感情を追跡してみましょう。


今回の例では、グラフからもわかる通り、ネガティブな感情よりもポジティブな感情の方が多く発生していることが確認できます。

さらに、どのような問い合わせ内容で、どのような感情が生まれやすいのかを把握でき、VOC分析を立体的に行っていけます。
AIで行う品質管理とは

Bright Pattern Contact Centerの「AI品質管理(オートスコアリング)」機能は、オペレータのパフォーマンス評価や顧客体験の評価を自動化してくれます。
評価業務にかかる工数を削減しつつ、一貫した客観的基準で応対品質を可視化できるため、SVはコーチングや改善施策に集中しやすくなります。

オートスコアリングの結果は、カスタムダッシュボードで確認でき、オペレータ別・サービス別の比較も可能です。

スコアから検索画面に進むことで、通話ごとの評価内容をすぐに確認できます。上の画像では、「Amayah」というオペレータが完了した通話のスコアが一覧で表示されています。
インタラクション詳細画面では、オペレータが達成できた項目や顧客体験の内容を確認できるため、ユーザーアンケートを実施しなくても、全通話を対象に顧客満足度を測定できます。
「AI 音声&対話分析」と「AI品質管理」の強み

最後に、Bright Pattern Contact Centerの「AI 音声&対話分析」を「AI品質管理」の2つの強みについてご紹介します。
■統合されたプラットフォーム上で利用できる:
AIによる分析機能を活用するために、新しいウィンドウを開いたり、異なるシステムにログインしたりといった必要はありません。Bright Pattern Contact Center上で一元的に利用できます。
■チャネルを制限しないVOC分析:
本記事では音声通話を中心に機能の紹介をしましたが、Bright Pattern Contact Centerではチャットなどのテキストチャネルに対するAI分析も可能です。コールセンターだけでなく、コンタクトセンター全体でVOC分析を進められます。
最後に
通話録音は、本来「VOCの源泉」であるはずです。ただ聞き返すためのものでも、顧客応対の答え合わせをするための振り返りツールでもありません。「次に何をするべきか」を示すための貴重な資産です。
Bright Pattern Contact Centerの「AI音声&対話分析」と「AI品質管理」は、「分析する時間や人手が足りないので、VOC分析のために専任のスタッフを設けるのは無理」という現場の現実を前提に設計されています。
データを見るために疲弊するのではなく、応対品質や戦略の改善・最適化に集中できる状態をつくるための仕組みです。VOC分析をAIで進めるという選択を、次の一手として検討してみてはいかがでしょうか。
Bright Pattern Contact Centerの「AI音声&対話分析」と「AI品質管理」に関するお問い合わせはこちらまで。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. VOC分析とは何ですか?
VOC分析とは、顧客の声(Voice of Customer)をデータとして収集・分析し、サービス改善や戦略立案に活かす取り組みです。コールセンターでは、通話内容や顧客の感情、問い合わせ傾向などがVOCに該当します。
Q2. 通話を録音・文字起こししていれば、VOC分析として十分ではないのですか?
録音や文字起こしだけでは、VOC分析としては不十分です。
人が一件ずつ確認する前提では、全体傾向や変化を把握しづらく、気づきが属人的になりがちです。VOCを「分析・洞察」につなげる仕組みが必要になります。
Q3. AIによるVOC分析では、何ができるようになりますか?
AIによるVOC分析では、通話データを自動で分析し、
- 問い合わせ理由の傾向
- 顧客感情の変化
- クレームや解約につながりやすい要因
- 見落とされがちなトピックやニーズ
といった情報を可視化できます。人手では難しい大量データの分析が可能になります。
Q4. Bright Pattern Contact Centerの「AI 音声&対話分析」とはどのような機能ですか?
「AI 音声&対話分析」は、顧客とオペレータの会話内容をAIが分析し、トピックや感情、傾向を自動で抽出・可視化する機能です。
単なる文字起こしではなく、「何が起きているのか」「なぜ起きているのか」を把握することを目的としています。
Q5. 「ディスカバリー」機能では何がわかりますか?
ディスカバリー機能では、通話データ全体をAIが分析し、
- 解約検討の背景
- 問い合わせが急増している理由
- 新たなニーズやトレンド
といった、戦略に直結する洞察を自動で抽出します。結果はタグとして整理され、該当する通話内容までさかのぼって確認できます。
Q6. 「カテゴリー」機能はどのような用途で使えますか?
カテゴリー機能は、あらかじめ定めた重要項目を全通話に対して自動追跡する機能です。
例えば、
- セールスの成否
- スクリプト遵守状況
- 顧客対応品質
などを客観的なデータとして把握できます。
Q7. AI品質管理(オートスコアリング)とは何ですか?
AI品質管理(オートスコアリング)は、オペレータの応対品質や顧客体験をAIが自動で評価する機能です。
評価基準を統一しながら、SVの評価・チェック業務の負担を軽減できます。
Q8. オペレータ評価はどのように活用できますか?
オートスコアリングの結果はダッシュボードで確認でき、オペレータ別・サービス別に比較が可能です。
公平な基準で評価できるため、コーチングや応対品質改善に活かせます。
Q9. 音声通話以外のVOC分析にも対応していますか?
はい。Bright Pattern Contact Centerでは、音声通話だけでなく、チャットなどのテキストチャネルに対するAI分析にも対応しています。
コンタクトセンター全体でVOC分析を行うことが可能です。
Q10. 専任のVOC分析担当者がいなくても活用できますか?
はい。AIによる自動分析を前提に設計されているため、専任スタッフを設けなくてもVOC分析を進められます。
限られたリソースでも、通話データを継続的に活用できる点が特長です。




